合格者の声 電気機器組立て技能士(シーケンス制御作業)2級取得 藤浦 瑠奈さん

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電気機器組立て技能士(シーケンス制御作業)2級取得 藤浦 瑠奈さん(茨城県立つくば工科高等学校 ロボット工学科 )

受検するきっかけ

画像:合格者の声

 工業高校に進学する時には、4つの学科があって、ちょっと珍しい内容だと考えてロボット工学科に進みました。当然、コンピュータのプログラムについての知識などなく、入学して初めて知りました。
 そんな私が、シーケンス制御作業の技能検定を受検する意欲を持ったのは、それが、ただ素直に面白いと感じたからです。授業が始まって少し経った頃、初めてのシーケンス制御の実習で、ベルトコンベアを動かすことになりました。先生が黒板に書いたプログラムを使っての実習でしたが、実際に機械が動き始めるのを見た時には、心から嬉しかったです。私の中のシーケンス制御プログラムへの興味が始動した瞬間です。板書のプログラムを写すのではなく、自分で書き上げたプログラムで機械を動かしてみたいという気持ちが猛烈に湧き上がりました。そうしてシーケンス制御の勉強を続けているうちに、1年生の終わり頃、技能検定(3級)のお話を聞き、チャレンジすることにしました。この資格は、私が人生で初めて手にした国家資格です。
 2年生に進んで、実習の内容はぐっと難しくなりましたが、ラダープログラムで様々な命令を組み合わせるのが面白くて夢中で勉強しました。そんな最中、またまた先生から、2級資格への挑戦を進められたのです。

合格に向けて取り組んだこと

 2級の受検も3級の受検も、放課後に先生が教えてくださいました。
 3級の受検対策は、教科書とテキストが中心でした。受検用のテキストには、専門的な命令文がたくさん出てきましたが、苦労したという感じはなくて、勉強が進むたびに自分ができることが増えていくという喜びが大きかったです。
 2級の資格は、社会人が受検するものだけに全然レベルが違いました。学科の範囲がとても広く、しかも細かい内容なのです。今度は、教科書はなく、受検用テキストと過去問題集を中心に準備を進めました。分からないことだらけからのスタートでしたが、命令文を理解し、組み合わせを考え、過去問題集を解いて、一段一段階段を上っていきました。この時、自分が大切にしていたのは、「理解できた」と自分で納得できるまで繰り返すことでした。もっと効率的な勉強の仕方があるのかどうか分かりませんが、1年前にゼロから勉強を始めた私にとっては、一段一段上がっていくしかありませんでした。また、それが、一番良い方法だったと思っています。
 この時の受検準備も、先生が付き合ってくださいましたが、今度の中身は3級とは格段に違う量と質なので、放課後から夜9時までの長い勉強でした。先生にとっては大変なことだったと思います。本当に感謝しています。

技能検定受検を通して得たこと

 高校2年生で、社会人レベル知識と技能を獲得できたのは、何と言っても大きな自信です。ボタン一つの操作から複雑に広がるシーケンス制御の世界は、毎回違った発見や課題があり、飽きることがありません。この世界に出会ったことで、私が本当に好きな勉強が見つかったという思いです。これから先も偶然出会ったものに強く興味をひかれ、それについて真剣に学んでいこうとすれば、また新しい勉強の機会が現れるという期待も湧いてきます。そして、その楽しさを知ることができたのも大きな収穫です。
 集中的な勉強の過程で得たものもあります。プログラミングでは、まず課題(受検の課題に限らずですが)を、いくつかのブロックに分け、それぞれについての考えを整理して、全体をしっかり繋げていく必要があります。これを繰り返していくうちに、文章を読み込む力や論理的に考える力が知らないうちに身に付いてきたのです。
 そのほかに二つ得たものがあります。どちらも副産物的なものですが、一つは、2級の受検準備の過程で得た知識で電気工事士の資格が取れました。二つ目は、先生の推薦で、ものづくりコンテストのプログラミング部門に出場することもできました。

今後の目標

 私は、将来、工業高校の教員になりたいと思っています。私が、こうした目標を持つようになったのは、先生方の指導のお陰です。今度は、私が、身に付けたシーケンス制御や組み込み技術などの知識や技能を生かして、後輩の育成に携わりたいと考えています。私が初めて国家資格を取得した時の喜びと感動、2級に合格した時の達成感と充実感を、後輩たちにも伝えたいと考えています。
 もちろん、私自身も、受検資格をクリアできれば1級の資格に挑戦するつもりです。

  

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