現代の名工Navi
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製銑工
茂木 政男(もぎ まさお)
59歳
就業地: 茨城県

受賞年度
2023年
所属
日本製鉄株式会社
東日本製鉄所鹿島地区
プロフィール
茨城県行方市出身。茨城県立麻生高等学校普通科卒業。高校時代の製鉄所見学で製鉄所の壮大なスケールに魅力を感じた。1982年に住友金属工業㈱に入社し、コークス工場に配属された。企業名は新日鉄住金㈱、日本製鉄㈱と変わったが、一貫してコークスの操業に携わる。これまでの間、コークス炉の操業管理・炉体補修、移動機械の自動化、燃焼室の温度管理を担当した。現在は今まで培った技能の伝承に取り組んでいる。
※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。
技能の紹介
製鉄所の重要設備であるコークス工場において長年操業管理に従事、安定操業の第一人者として活躍している。コークス工場の最大課題である生産・品質に直結した課題を定量的に解析し、これまでにない手法を導入した。卓越した技能を駆使し、過去に類を見ないほどの大幅な品質改善、トラブル低減による生産安定化を実現、今日のコークス工場の礎を築いた。あわせて操業管理の標準を整備し、若手へ伝承すると共に現場へ同行し、自身の経験および問題解決方法を熱心に指導している。

仕事に対する思い
石炭を蒸し焼きにして作る炭素の塊「コークス」は、鉄鉱石から鉄を取り出すための還元剤や熱源として使用されています。製鉄所の重要設備であるコークス工場において、品質および安定稼働に大きな影響を与えるトラブルは移動機械が起因となります。トラブルが発生するとコークス炉の温度変化を引き起こし、長期停止回数が増加することで炉本体へもダメージを与え、炉体損傷など操業不安定化を招くことになります。そのため、コークス炉の安定操業とコークス炉の炉体保護のために、移動機械の安定化を追い求めて、仕事に取り組んできました。

名工からのメッセージ
企業での仕事は1人では成り立ちません。私の業務では、生産・品質の課題を解析し改善につなげなければなりません。ですから私の担当する業務は次工程に受け渡し、全てがうまくいって初めて生産や品質が良いものだったと評価されます。仕事を進める上で大切に思い、大事にしてきたことは、「チーム内のコミュニケーション」です。仲間と納得するまで対話した結果が出た時の達成感と喜びを分かち合えたことが財産になっています。
この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など
これまでの主な表彰歴
〈知事・行政機関の局長表彰等〉
・卓越技能者茨城県知事表彰 製銑工に係る卓越技能について表彰 (令和4年11月)
〈その他〉
・発明改善表彰所長賞4級 アスカニアバタ弁取替え方法の確立 (平成27年1月)
・社長賞 自主管理活動賞 ⅠコークスE炉新設に伴うⅠコークス変則操業の確立 (平成23年7月)
・社長賞 自主管理活動賞 コークス工場上昇管温度計の取替時間短縮 (平成23年7月)
・社長賞 自主管理活動賞 コークス増産体制の確立 (平成17年4月)