現代の名工Navi
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鋳物工
荒川 正行(あらかわ まさゆき)
63歳
就業地: 千葉県

受賞年度
2023年
所属
株式会社クボタ
京葉工場
プロフィール
山形県の工業高校卒業後に久保田鉄工株式会社(現:株式会社クボタ)へ入社した。1年間の研修後は鋳鉄管の基幹工場である京葉工場へ配属され、以来45年にわたり鉄管製造部門で水道管等の製造に従事。特に「ウェットスプレーコーティング遠心力鋳造」について熟知し、世界で唯一、京葉工場でしか生産できない9m管の遠心力鋳造の高品質と生産性の確立に貢献した。現在は今までの経験を伝承すべく後進の育成指導にも取り組む。
※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。
技能の紹介
社内の工場において、ダクタイル鋳鉄管の「鋳造」の業務に従事し、特に中大口径管の「ウェットスプレーコーティング遠心力鋳造」に熟知し、世界で唯一、京葉工場でしか生産できない9m管の遠心力鋳造に関し、高い品質と生産性を確立した実績を持ち、社内はもとより、業界随一の卓越した技能を有している。製造ラインの生産性向上や安全性の向上に寄与してきたモノづくりの第1人者として、次世代の担い手を多数育成している。

仕事に対する思い
私が製造する鉄管は水道管として使用され、水を運ぶライフラインとして人々の生活を支えています。普段は目にすることが少ないですが、生活の根幹を担う重要なインフラであり、社会的意義と誇りを持って仕事をしています。入社20年目の頃、口径600ミリ×9m管の大量生産を受けた際に不良を出し続けた時は苦労しました。職場の仲間とテストを続け、最適条件を導き出せた時の達成感はなにものにもかえがたく、仲間と互いを高め合えた貴重な経験です。自分で経験することが大切で疑問に思ったことは良いことでも悪いことでも自分で体験し、納得し、理解することが自分で考える力に繋がることを後進の技能者にも伝えていきたいです。

名工からのメッセージ
疑問に思ったことや挑戦したいことは実際に経験をすることが大切です。壁にぶつかったり、挫折するかもしれませんが、それを繰り返すことで実際の経験に裏付けされた新しい考え方や解決策が見えてきます。私は幸いにも自分の考えを実際に経験をさせてくれる環境に恵まれ、自分を成長させてもらいました。経験は自分の成長に必ずつながります。失敗を恐れずに挑戦し、より多くの経験を重ねながら仕事に望んでほしいと思います。
この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など
これまでの主な表彰歴
〈知事・行政機関の局長表彰等〉
・千葉県の卓越した技能者 千葉県の名工 (平成26年12月)
〈その他〉
・船橋商工会議所 優良社員功績者表彰 (平成24年11月)