現代の名工Navi
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研削盤工
齋藤 守(さいとう まもる)
58歳
就業地: 神奈川県

受賞年度
2023年
所属
いすゞ自動車株式会社
藤沢工場
プロフィール
新潟県三島町(現:長岡市)出身。普通科高校卒業後にいすゞ自動車(株)藤沢工場に入社。企業内職業訓練校のいすゞ自動車高等工業学校に入校し、旋盤加工訓練によりものづくりに興味を持つ。その後、エンジンの研究試験部品及び製造機械の補修部品を機械加工する部署に配属され、研削盤加工と出会い長年に渡り従事。また、社内外において技能教育の講師を多く務めるなど、技能伝承者として後進の育成に貢献している。
※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。
技能の紹介
自動車製造業におけるエンジン・トランスミッション・アクスルの研究試験部品及び製造機械の補修部品等の研削加工に長年従事し、そこで培われたノウハウと「カン・コツ」を駆使し、高い精度が求められる自動車部品の長尺極細部品や特殊形状部品の工法・専用治具・研削条件等を考案し、高難度の加工を実現させた。また、「現場・現物・現実」の三現主義に重きをおいた現場実践教育も社内外で積極的に実施し、技能伝承者として後進の育成に貢献している。

仕事に対する思い
研削盤加工は仕上げ工程であり製品の品質を左右する重要な役割を担っていて責任を人一倍感じてやっています。研究試験部品では長年の経験を活かして特殊な形状の工法考案や高精度加工を専用の研削盤でなく、汎用研削盤で試行錯誤して実現させた時の達成感は忘れられません。製造機械の突発的な補修部品では短時間で高精度品の加工対応が求められるため、生産現場より頼りにされている喜びがあります。現在まで研削盤工としてやってきて苦労したことの方が多いですが、「できない理由より、どうすればできるかを考え挑戦する」という思いがあり、この作業に誇りを持っています。

名工からのメッセージ
仕事は「もの」をつくるだけでなく、「人とのつながりがあって成り立つ」 という信念のもと、コミュニケーションを大切にしています。技能習得も「人」との信頼関係が必要になります。そして、与えられた仕事には失敗を恐れず取り組んでください。失敗は成功の種となり、自分の財産にもなります。この経験が長くあるからこそ優れた技能と豊富な知識が身に付きます。また、人間力も併せて身に付けられるよう日々努力してください。
この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など
・国家技能検定「機械加工職種」
・企業内訓練校
・特殊教育インストラクター講座「研削といしの取替え等業務特別教育インストラクターコース」(東京安全衛生教育センター)
これまでの主な表彰歴
〈知事・行政機関の局長表彰等〉
・神奈川県優秀技能者 (平成23年11月)
・神奈川県卓越技能者 金属工作機械工 (平成26年11月)
〈その他〉
・技能検定委員功績 (令和元年11月)
受賞歴
高度熟練技能者 平成20年度認定 機械加工職種