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飾り職工

信田 圭造(しのだ けいぞう)

 85歳

就業地: 大阪府

信田 圭造(しのだ けいぞう)

受賞年度
2023年

所属
和泉利器製作所

プロフィール
江戸時代から続いている職人の家系で商いをする店でもあったため、父から子へと代々職人の技と商いの仕方を学んできた。自然に親の背中を見て、いつの間にかこの道に入った。自ら精進し、自分が引き継いだ、職人の技、商いの仕方を次の世代に伝えるために努力してきた。また、銘入れでオリジナリティーを意識して手がけたのが花押であった。

※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。

技能の紹介

包丁業界に60年以上従事し、特に銘入れの技能に優れている。銘入れとは、1本のタガネで包丁に文字を記すことであり、力の強弱を加減して美しい文字を表現することは難しいが、氏は書道の経験を生かし、筆文字に近い表現ができる。また、高度な技術を要する花押の銘入れも微妙な力加減、指使いで、包丁に彫り込める数少ない職人である。若手の職人への指導はもちろんのこと、個人で堺刃物資料館を設立し、広く堺刃物の広報に努め、業界の発展に尽力している。

技能の紹介

仕事に対する思い

自らの技能向上が一番です。人に負けないオリジナリティーの銘入れを心がけてきました。お客様から名指しで銘を入れた包丁の注文を受け、さらに、花押の銘も要望された時が一番嬉しいです。お客様が仕上がった包丁を見て、頷き、喜んでいる様子を見ると、作り手として、やりがいがを感じ、この仕事についてよかったと思います。自ら感じた喜びを若い職人にもいずれ実感できるようにしたいと思うので、技能の継承にも努めていきたいです。

仕事に対する思い

名工からのメッセージ

技能の継承は、先人から学び、努力の積み重ねしかありません。簡単な近道はありません。そして、不易と流行の意味を理解し、変化には変化の対応をするという姿勢を崩さず、いつまでも学び続けることを忘れず、伝統工芸の継承を大切にしてほしいです。

この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など

これまでの主な表彰歴

〈大臣表彰〉
・通商産業大臣表彰 (平成13年11月)

〈知事・行政機関の局長表彰等〉
・なにわの名工 (令和元年11月)
・近畿経済産業局長表彰 (平成10年11月)

〈全国レベルの業界団体表彰等〉
・日本商工会議所会頭表彰 (令和2年3月)

〈その他〉
・黄綬褒章 受章 (平成15年5月)

受賞歴