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金属加工機械組立工

落合 岳彦(おちあい たけひこ)

 56歳

就業地: 岐阜県

落合 岳彦(おちあい たけひこ)

受賞年度
2023年

所属
ヤマザキマザックマニュファクチャリング株式会社
美濃加茂製作所第一工場

プロフィール
工業高校在学中に興味を持った「旋盤・フライス盤」がきっかけとなり、工作機械メーカーに就職した。工作機械の組立部門に配属され、そこで「きさげ」と出会った。最初は、なぜ人間が鉄を削る必要があるのかと疑問だったが、作業を覚えるに従って、凹凸のある鉄の塊が「真っ平」になっていく様子に感動を覚えた。現在は、これまでの経験や技能を後進に伝えるべく、技能検定や社内教育などを通じて、技能伝承に取り組んでいる。

※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。

技能の紹介

金属工作機械の組立業務に長年にわたり従事し、特に技能伝承の難しい「きさげ作業」の技能に卓越している。工作機械の高精度化・高品質化にはなくてはならない技能であり、工作機械業界の発展に貢献してきた。社内の技能士会役員としても多くの技能士排出に貢献し、社外においても「ものづくりマイスター」として、中小企業に出向き、若手技能者への技能伝承を行い、社会貢献に寄与している。現在は、社内の若手技能者育成に携わり、ものづくりの「楽しさ」を後進に伝える活動を行っている。

技能の紹介

仕事に対する思い

一人前になり、お客様の工場に出向く機会が増えてきた頃、「加工部品の精度が出なくなった」と問合せをいただきました。私は自社工場と異なる環境で、うまく直すことができるのかと不安な気持ちも抱きながら、お客様の工場で修理を行いました。苦労の末、工場出荷時と同じような機械精度に仕上げることができ、お客様に非常に喜んでいただき、感謝されたことは今でも忘れられません。その一方で、機械の稼働を3日間止めることとなり生産ができない状況だったのにも関わらず、感謝していただいたことに、申し訳ない気持ちとありがたい気持ちが交互に出てきたことを思い出します。

仕事に対する思い

名工からのメッセージ

若い頃はあまり思いませんでしたが、「一つの事に秀でている」ことが自分の自信につながることだと思う様になりました。私は「きさげ」では人より秀でていると思いますが、他の事では学ぶことが非常に多くあります。ただ、「きさげ」を身に付けたことによって、他の仕事も胸を張って作業出来るようになったのは確かです。どんなことでも良いので「自分にはこれが出来る!」と言うものを持っていただきたいです。

この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など

厚生労働省「ものづくりマイスター」の実技指導

これまでの主な表彰歴

〈知事・行政機関の局長表彰等〉
・岐阜県知事表彰 卓越した技能者 金属加工機械組立工に係る卓越技能について表彰(令和3年11月)

受賞歴

厚生労働省「ものづくりマイスター」 平成29年度 認定  仕上げ職種