現代の名工Navi
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発電機・電動機組立工
宮原 浩一(みやはら ひろかず)
60歳
就業地: 愛知県

受賞年度
2023年
所属
愛知製鋼株式会社 電子部品工場
プロフィール
1981年に愛知製鋼へ入社し、設備診断に従事している。絶対に諦めない姿勢で鍛造設備の劣化を時系列で予測できる方法を地道に模索し、電力診断を応用した負荷診断機を自作し、効率的な設備診断方法として確立するなど、生産性や保全作業の安全性向上に取り組んだ。また、技能検定委員として適正な試験の実施、後進育成に努めたことに加え、全国設備管理学会で共同発表を行うなど多方面で活躍し、業界の発展に尽力している。
※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。
技能の紹介
電気機械組立工の発電機・電動機組立の技能に卓越している。発電機・電動機組立の技能によって、負荷診断器(可搬型、常時監視装置負荷診断器)を設計製作し、今まで困難であった鍛造生産設備の保全方法の標準化に貢献した。また、配電盤・制御盤組立て作業の検定委員として、適正な技能検定試験を実施し、鉄鋼業界の発展に貢献した。さらに職場では、コミュニケーションの活性化にも努め、知識や経験から学んだノウハウを伝承しながら、業務効率の改善を通じ、後進の指導をしている。

仕事に対する思い
初めて鍛造設備の診断に取り組んだ時に暗中模索の状態でデータ採取が夜遅くまでかかったことがあり、周囲の方から苦言をいただいたことがあります。しかし、「この仕事をやり遂げるんだ」という一心で採取した数千ものデータを、マトリックス表として誰もが分かりやすく標準化し、設備異常部位の判定に活かせたことは、生涯忘れない喜びとなっています。データ取りは、「活かしてこそなんぼ」。データは誰もが判断できるレベルまで解析し展開すると、そのデータを有効活用してくれる味方が次々と現れます。そうして、データの持つ意味が加速度的に有意義になっていくのです。

名工からのメッセージ
現地現物で物や設備と対峙し、課題を明確にしたら「本気で取り組む」、この1点に尽きます。問題の本質を見極めて、解決までのアクションプランを計画し、実行していける力が大切だと考えています。また、本気になって取り組んでいれば、不思議なことにいつの間にか神様や周りの人が現れて、助けに来てくれるものです。
この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など
愛知県職業能力開発協会
これまでの主な表彰歴
〈大臣表彰〉
・文部科学大臣表彰 創意工夫功労者賞 (平成17年4月)
〈知事・行政機関の局長表彰等〉
・愛知県知事表彰 優秀技能者 (平成26年11月)