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自動車整備工

佐藤 茂(さとう しげる)

 61歳

就業地: 愛知県

佐藤 茂(さとう しげる)

受賞年度
2023年

所属
トヨタ自動車株式会社
テクニカルセンター下山

プロフィール
子供の頃から建設業の職人達に囲まれた環境で育ち、「ものづくりと乗り物」が大好きでトヨタ自動車株式会社の企業内訓練校に入学した。自動車整備科での訓練を通じてさらにクルマの楽しさを知り、実車のクルマづくりに関わることができる実験部署に配属されることを志願した。配属後は様々な試験業務に携わり、「お客様に安心してお使いいただけるクルマづくり」に取り組むと同時に、後進への技能継承に尽力している。

※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。

技能の紹介

自動車の正確な運転操作技能を有し、自動車に加えた運転操作に対する車両の挙動や振動騒音、部品の性能差を官能で感じ取る評価技能に卓越している。その技能を活かし、安全で快適な可変操舵制御ができる電気信号式ステアリング装置を開発し、製品化に成功した。また、運転操作技能可視化のため、走行データの計測・解析ができる採点装置を考案し、後進指導に用いることで技能育成に貢献した。

技能の紹介

仕事に対する思い

新型車両の開発には多くの関係者が携わっています。その中で実験部署は常に安心・安全・品質を重視してクルマを造り込み、不具合の未然防止に努めています。昨今、クルマの技術進化や市場のトレンド変化により、「お客様が感じる良いクルマ」は図面や数値では完全に表現できない部分があり、特に意匠(デザイン)に関わる場合はさらに困難を伴います。私たちは、試験評価で培った運転技能と人間の感性をフルに活用して企画部署にフィードバックし、良い商品を提供することにやりがいを感じています。

仕事に対する思い

名工からのメッセージ

ものづくりには「作る・造る・創る」があり、いずれも大切なのは常にお客様に寄り添い「いいものづくり」に信念を持って、技能を発揮し続けることです。ものづくりの将来は、技術の発展によりデジタル時代に移行していきますが、どんな仕事や分野においても、最終的には人間が必ず判断することになると思います。基本技能を身に付け、感性を磨き続けることを目指してください。

この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など

基本的に仕事はOJT(On-the-Job Training)で学ぶと思いますが、仕事のモチベーションをさらに高めるためには、様々な社内資格や国家資格、技能検定などを取得することも手段の一つです。資格を取得することで自信がつき、同時に技能の幅や深さを学ぶこともできます。

これまでの主な表彰歴

・愛知県知事表彰 優秀技能者 (平成30年2月)
・愛知県知事顕彰 青少年技能顕彰 自動車製造足回り組付け (昭和58年2月)

受賞歴