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染物・仕上工

隄 信雄(つつみ のぶお)

 68歳

就業地: 京都府

隄 信雄(つつみ のぶお)

受賞年度
2023年

所属
有限会社隄染工 meib

プロフィール
代々京友禅の引染(ひきぞめ)を家業とする家に生まれ、幼いときから両親の手伝いをする。高校に入るころに「染」の技法に興味を持つようになり、デザイン学校に2年通ったあと「ろうけつ染」の工房で3年間修行、職人の世界の厳しさを学ぶ。家業を継いで和装向けの染色を続ける一方、洋服やスカーフ、小物といった独自の染物商品を開発するなど「引染」の新たな可能性を追求し続けている。

※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。

技能の紹介

京友禅引染業に長年従事し、染色作業ごとに指定された無限の色合いを染めることができ、特に広幅の無線ぼかしにおいては業界トップの技術を有している。また、独特のグラデーションが表現できる引染の技法を綿帆布にも転用し、引染でしか表現できない手染めの綿帆布を染め上げ、ポーチやバッグ等の和と洋の垣根を越えた新たな商品開発も行っている。さらに、自社の従業員だけでなく、同業他社の若手の担い手にも技術を惜しみなく伝授するなど、後進の育成にも力を入れている。

技能の紹介

仕事に対する思い

引染は一反の布を引っ張った状態で刷毛を使って手染めをします。着物の仕上りを想定し、例えば模様が衽(おくみ)と身頃、さらに袖へと合うように染めなければならず、熟練した技能が必要です。着物が染められないと「染屋」とは言えません。それでも伝統を守るだけではだめという思いがありました。「職人は前に出るな」という伝統を「前に出なきゃ」と考え直し、「ミーヴ染工房」を立ち上げ、引染の小物製造から販売まで行うようになり、お客様と直接触れ合え、知ってもらえることから着物の注文増に繋がりました。お客様に「このにじみ具合がいい」と喜ばれると、それが新たな気づきにもなり、よりいいものをつくりたい気持ちになります。

仕事に対する思い

名工からのメッセージ

どんな仕事でもそうですが、修行は必ずあります。私自身は染色刷毛を持たせてもらえるまでに何年もかかりました。「やらされている」という感覚から、目標を定めて「自分でやる」という気持ちに変わったとき、腕も上がります。先輩や先生に学びながらも「自分だったらこうする」というのが出てきます。そうして追い越せそうになったとき、新しい挑戦が始まります。チャレンジ精神を大切に、仕事に取り組んでほしいと思います。

この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など

京都市産業技術研究所の伝統産業技術後継者育成研修のなかに「京友禅基礎コース」や「京友禅プロ養成コース」があり、引染も学ぶことができる。

これまでの主な表彰歴

〈知事・行政機関の局長表彰等〉
・京都市伝統産業技術功労者表彰 (平成28年12月)
・京都市伝統産業「未来の名匠」 (平成23年12月)

〈全国レベルの業界団体表彰等〉
・一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会 全国伝統的工芸品公募展入選 (令和元年12月)

受賞歴