現代の名工Navi

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織布工

小島 美佐子(おじま みさこ)

 70歳

就業地: 茨城県

小島 美佐子(おじま みさこ)

受賞年度
2023年

所属
小島織物

プロフィール
茨城県結城市出身。子供の頃から機織の音を聞いて育ち、師匠(叔母)に弟子入りした。結城紬(つむぎ)の指導を6年間受け、細工物(絣(かすり)模様)、飛柄、又結城の縮織(ちぢみおり)も習得し、数多くの結城紬を製作した。52年の実績を評価され、伝統工芸士の認定や本場結城紬の技術保持者に指定されている。後継者育成のため、結城第一高等学校のつむぎ教室や茨城県産業技術イノベーションセンター繊維高分子研究所の講師を努めている。

※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。

技能の紹介

繊細な絣織(100細工・160飛)、結城紬の縮織も習得し、数多くの結城紬を製作、技術向上に取り組んでいる。販売会、産地での実演、毎年400名以上の小学生体験等にて伝統工芸士として体験指導に当たっている。ユネスコ登録である結城紬の良さを伝え産地の為に貢献している。52年の実績を基に伝統工芸士、本場結城紬の技術保持者にも認定され18年前より結城一高のつむぎ教室、県の高分子研究所の講師としても活躍。後継者育成では22人を指導、伝承者として技術指導に貢献している。

技能の紹介

仕事に対する思い

機織を習い始めた頃は、紬の糸の扱いに苦労しました。最初に無地を織り始めたのですが、緯糸の打ち込み加減がわからず力を入れすぎてしまい、織ムラが出来てしまいました。すべてが手作りなので機織りの難しさを実感しました。一反の反物を織りあげるのに3ヶ月から4ヶ月、細かい絣は6ヶ月以上かかります。その間、常に平常心で機に向かわなくてはなりません。無地、簡単な絣、そして総柄、順に織っていくようになり、自分の織った反物がどんな人が着てくれるかと思いながら織るのも楽しみです。反物が織りあがった時の達成感を感じながら体の続く限り頑張っていけたらと思います。

仕事に対する思い

名工からのメッセージ

機織は全てが手作業のものです。根気のいる仕事であり、集中力が必要です。最初は時間がかかっても確実に技能を身に付けることが大切です。機を織れるのと織りこなしていくとは違います。少しでも気を許すと必ず間違いが起こります。常に真剣に取り組むことにより、成果が出てきます。一人前になるには最低でも5年はかかります。頑張ることにより、織りあがった時の達成感はより感じる事でしょう。

この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など

これまでの主な表彰歴

・茨城県知事表彰 卓越した技能者 (令和3年11月)
・経済産業省関東経済産業局長表彰 伝統的工芸品産業の振興に貢献 (令和2年10月)

受賞歴