現代の名工Navi
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宮大工
勝又 正美(かつまた まさみ)
68歳
就業地: 静岡県

受賞年度
2022年
所属
有限会社 勝又工務店
プロフィール
静岡県御殿場市の生まれ。宮大工だった父親の背中を見て育った。日大三島高校建築科卒業後、地元の設計事務所に勤務し、建築士の資格を取得した。その後、父親に弟子入りして宮大工としての専門性を磨き、地元住宅の設計・施工を始め、静岡県東部や神奈川県内等の数多くの寺社建築に関わった。また、駿東地域職業能力開発学院の講師として長年指導を行い、現在は学院長として後進の育成に努めている。
※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。
技能の紹介
伝統木造技術を継承し、その技術をもとに伝統建築(社寺仏閣、数寄屋等)の建築全体を統括しながら、設計・工事監理及び施工(木工技術)までを行っている。地元の建設業組合の会長を務め、業界の発展のために多大な貢献をしていると共に、認定職業訓練校の講師や校長を務め、業界における第一人者の地位を築いた。

仕事に対する思い
神社仏閣等の設計と施工に加え、細かな部材の彫刻まで一手に担うよう、こだわりを持って仕事にあたります。木割(部材寸法を他の部材との割合で示す方法)術や、規矩(仕口・継手その他接合部分など、部材の形状全般を規(コンパス)や矩(定規)によって作り出す手法)術といった伝統を堅持しつつ、間取りや屋根の形状は施主の考えを十分に反映させるように、柔軟性をもって行うように心掛けています。
また、何をやるにも慎重に手を抜かず、丁寧に責任をもって行うことを信条として仕事をしています。

名工からのメッセージ
一番大切にしていることは、施主が希望している建物をいかに自分の中で形にできるかということです。
そのためには、打合せの中でイメージを膨らませ、実際の建物を見学に行き、自分が納得できたら計画図にして、そこから施主と煮詰めていきます。それはできないといえないので日々の勉強が大事です。伝統の形をくずさないで、強度を増したり耐久性を高めたり思い通りに完成した時の喜びを施主と共にあじわうために、日々努力しています。
この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など
これまでの主な表彰歴
〈知事・行政機関の局長表彰等〉
・御殿場市長表彰(平成30年11月) 大工技能に係る技能功労賞
・静岡県知事表彰(令和元年11月) 宮大工に係る優秀技能者功労表彰
〈全国レベルの業界団体表彰等〉
・一般社団法人全国技能士会連合会会長表彰(平成30年11月) 技能士の社会的地位向上等に尽力したことによる表彰
〈その他〉
・社団法人静岡県技能士会連合会会長表彰(平成20年11月) 建築大工に係る優秀技能士として表彰
受賞歴
全技連マイスター 平成30年度認定 建築大工職種