現代の名工Navi
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建築とび工
小山 賢治(こやま けんじ)
74歳
就業地: 静岡県

受賞年度
2023年
所属
有限会社小山組
プロフィール
義兄が建築物をそのままの状態で移動する曳き屋をやっていた。高校時代に義兄から頼まれその仕事を手伝うことがあった。その経験がきっかけで建築に興味を持ち、富士宮にあった旧建設省建設大学校で建設に関する技能を学んだ。とび職の道に入って53年、ビル屋上などの高所看板設置のための張出し足場や、東海道新幹線関連の足場設置など現場一筋である。現在は作業主任者の実技講師など後継者育成にも尽力している。
※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。
技能の紹介
建築とび工として長年従事しており、その就業期間は53年に及ぶ。氏は、張出し足場、吊り足場に関する技能に特に優れており、屋上看板を設置する場合の足場として、浜松地域特有の強風にも耐えられるよう、独自の安全対策に配慮した安全な足場を施工することができる。また、技能検定委員や安全衛生教育などの講習会の講師も務めており、「足場の組立て等作業主任者」安全衛生教育においては平成13年から19年間にわたり実技講師を委嘱されており、とび職人の後継者育成に貢献している。

仕事に対する思い
平成初期の頃は、高層ビルの屋上に広告看板設置をする為の「張出し足場」「吊り足場」を設置する仕事が多かったです。浜松地域は強風が吹くため、強度計算をしっかり行い、安全第一を大切にしてやってきました。また、東海道新幹線関連の仕事は深夜作業が多く、始発に間に合わせるために3時間程度の短時間で終わらせる必要があったり、天候不順や列車の遅れなど、想定外の事態への対応などに苦慮することがありました。

名工からのメッセージ
依頼を受ける仕事の現場は、全て同じ条件という所はありません。各現場ごとに異なった条件で、自分なりの「段取り」を考えて実現できる所がこの仕事の魅力でもあります。時代と共に、材料や工法などが進歩し、それに伴って仕事の内容なども変化してきました。私はこれまで、周りの人達が敬遠しそうな難しい仕事に挑戦してきました。ですから、目標をたてる時には、あえて難しい目標を掲げて挑戦して行ってください。
この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など
これまでの主な表彰歴
〈知事・行政機関の局長表彰等〉
・静岡県優秀技能者功労表彰 とび (平成23年11月)
〈全国レベルの業界団体表彰等〉
・一般社団法人全国技能士会連合会 会長表彰 (令和2年11月)
〈その他〉
・静岡県職業能力開発協会 会長表彰 (令和4年11月)
・静岡県技能士会連合会 優秀技能士 (平成19年11月)