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木製家具・建具製造工

太田 一彦(おおた かずひこ)

 61歳

就業地: 愛知県

太田 一彦(おおた かずひこ)

受賞年度
2023年

所属
株式会社オオタ

プロフィール
大学卒業後、設計の仕事に3年間従事し、その後、家業だった現在の仕事に就く。それは、厳しい職人の世界への入門だった。仕事を通じて出会った方の助言や指南に従ううちに自分の職業と社会の関わりを理解しはじめた。そして、仕事の本質を深く学んでいく中で仕事に魅了され、現在に至る。
平成17年には愛知万博の愛知県館に天皇皇后両陛下をお迎えする椅子を製作、納入した。ものづくりマイスターとして、後進の育成にも尽力している。

※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。

技能の紹介

椅子・ソファの製作においてデザイン性と座り心地を両立させ、骨組みから仕上げまでを一人で行う卓越した技能を持っている。
また、顧客のニーズを聞き取り、それを具現化する能力は大変優れており、その技能を生かし愛知県で開催された国際博覧会で天皇皇后両陛下の椅子を作成した。
また、愛知県技能検定委員としての活動、専門学校のインテリア科での14年間の講師を勤め、椅子職人の仕事の楽しさを伝えるなど、業界の発展と後進の指導育成に貢献している。

技能の紹介

仕事に対する思い

私の職業(椅子製作、椅子張り仕上げ加工)は、現在に至ってもほとんど機械化がされておらず、作業は全ての工程において創意工夫が必要で「手作業」により完成させていきます。基本的な技能手順はあるものの、依頼者からは常に新しい表現力を要求されるため、現在も学びの連続です。とても魅力的な仕事と言えますが、技能、時代感、知恵、感性、情熱の全てを注ぎ込み完成させた製品に、依頼者から高い評価をいただけたときに強いやりがいを感じます。

仕事に対する思い

名工からのメッセージ

これから、ものづくりを職業として目指す方は、「表現者である」ことを意識してください。ものづくりは情報化、機械化、効率化が劇的に進化し、逆に言うと非常に厳しい環境とも言えます。今を生きる若者には、自身にみなぎる情熱と勇気で、未来に向けて「表現」を投じてください。それができれば、未来の君が手を差し伸べてくれます。どんどん楽しくなります。

この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など

中部椅子張同業組合(椅子に関わる技能者の集う会)では、技能継承を含め様々な交流事業を行っています。

これまでの主な表彰歴

〈知事・行政機関の局長表彰等〉
・愛知県知事表彰 優秀技能者 (平成27年11月)

〈その他〉
・愛知県技能士会連合会会長表彰 技能士会の事業推進の功績 (平成28年11月)

受賞歴

厚生労働省「ものづくりマイスター」 平成29年度 認定 家具製作職種
全技連マイスター 平成23年度 認定 家具製作職種