現代の名工Navi
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中華料理調理人
木村 史能(きむら ふみよし)
59歳
就業地: 北海道
受賞年度
2023年
所属
株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメント
函館国際ホテル
プロフィール
私が幼稚園児の頃、母親が忙しそうにしている姿を見て料理の手伝いをしたことがあった。母親の言う通りに作った卵焼きを父親が食べて「今日の卵焼きが美味しい」と褒められた時、一生懸命やったら人は喜んでくれるんだということを教わった。以降は何事にも一生懸命やる姿勢が基本となった。私が料理の世界へと進む切っ掛けは小学生や中学生の頃に作った料理を友人達が喜んでくれたことである。
※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。
技能の紹介
中国料理の調理人として40年以上にわたり研鑽を積み、優れた中国料理の技法と薬膳料理の知識で、北海道南部のガゴメ昆布など未利用海藻の新たな調理法を生み出した。その技法により冷菜・蒸し物・揚げ物・煮物など新たな料理を開発し、レシピの幅を広げ、未利用海藻の消費拡大に貢献している。ホテルの料理部門を統括する総料理長として腕をふるう傍ら、調理師養成施設や高等学校での調理実習や市民向けセミナーの講師を担い、その技術の継承と食材の地産地消、食文化の向上に尽力している。
仕事に対する思い
料理人はただ料理を作ったり仕込んだりするだけではありません。教えられた料理の完成度を上げていくことは勿論ですが、その時代にあった料理の開発や様々なお客様に喜んでいただけるための知識や技能も学び続けないといけません。そのことを意識して勉強をしたり、時間をみては様々な料理に興味を持ち、実践することで失敗や成功も全て力となり、料理人としての自分を作りあげます。その蓄えた力でお客様は勿論市民の皆様にも料理を教え、食生活の向上に結びついたとき達成感となります。その繰り返した積み重ねは大切な方々の喜びへとも繋がっていきますので、料理は私にとってやりがいのある仕事となっています。
名工からのメッセージ
仕事は全てがやりがいのある仕事とは限りません。私も16歳から意味も分からず、ただ我武者羅に働いて、一度も幸せだと感じたことはありませんでした。皆さんも私と同じように意味が無いことと思うかもしれませんが、大丈夫です。その意味のない仕事こそが血となり肉となって強い自分を作りあげ、将来きっと人の役に立つ素晴らしい人材になるでしょう。調理に限らず、いま功績を残してる人は全てそこを乗り越えた人だと思ってください。君ならできる!!
この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など
調理専門学校や高等学校の食物科で調理の基本となる技能や理論を学ぶ、また対人関係構築能力を身に付けるなど、集団の中で共同作業をすることはとても良い経験となり、社会に出てから作業指示等について理解しやすくなる力がつくと思います。
これまでの主な表彰歴
〈大臣表彰〉
・厚生労働省大臣表彰調理師制度功労者(平成30年11月)
調理師の資質向上、組織活動を通じて調理師制度の発展向上に顕著な功績について表彰
〈知事・行政機関の局長表彰等〉
・北海道社会貢献賞(平成24年10月)
調理師の育成、調理技術の発展、道民の食生活の改善向上について表彰
・北海道産業貢献賞(平成25年11月)
調理に係る卓越技能について表彰
〈全国レベルの業界団体表彰等〉
・(公社)日本中国料理協会陳建民中国料理アカデミー賞(令和元年5月)
中国料理に関して優れた研究を行いその成果を広く公表することにより中国料理調理技術の向上並びに多大な貢献について表彰
・(公社)日本中国料理協会功績賞(平成18年5月)
豊富な経験と卓越した手腕により率先して会の事業を推進し強化充実並びに中国料理業界発展の多大な貢献について表彰
・(公社)日本中国料理協会技能功労賞(平成12年5月)
卓越した技術と優れた識見を通して積極的に後進の指導啓発を行い中国料理業界発展の多大な貢献について表彰
〈その他〉
・第13回NHKきょうの料理大賞(平成15年10月)
新ふるさとの料理・認定書 本料理大賞にすぐれた作品を応募し,その成果をたたえ「新ふるさとの料理」に認定
・函館市技能功労者表彰(平成21年11月)
調理に係る優れた技能,技能に関する工夫・改善等,後進の指導・育成について表彰
・北海道食品衛生協会研究表彰(平成24年9月)
平成24年度食品衛生士動員全道大会において有益な研究発表を行い深く感銘を与えたことについて表彰
受賞歴
・第3回中国料理世界大会 銀賞(平成12年)
・(社)北海道全調理師会調理師全道大会調理技能コンクール(平成9年)
・調理師技能コンクール全道大会 中国料理 金賞(平成9年)
・第1回ヨーロッパのワインを楽しむ中国料理コンクール(平成14年)