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ソフトウェア開発技術者

齋藤 正夫(さいとう まさお)

 75歳

就業地: 石川県

齋藤 正夫(さいとう まさお)

受賞年度
2023年

所属
株式会社アクセス・テクノロジー

プロフィール
石川県小松市出身 小学校5年生で視力を失い、県立盲学校を卒業後マッサージ師として働く傍ら、独学でプログラミングを学んだ。入力文字や画面上の表示を音声で読み上げるソフトウェア「スクリーンリーダー」を40年前に国内で初めて開発し、多くの視覚障害者が利用するようになった。平成7年5月に株式会社アクセス・テクノロジーを創設し、パソコンやプログラミング言語の進歩に合わせて、ソフトウェアの改良を続けている。

※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。

技能の紹介

氏は視覚障害者でありながら、デジタルデータが視覚障害者のコミュニケーション手段に有効であることに気付き、昭和58年よりデジタルデータを音声で読み上げるパソコン用ソフトウェア「スクリーンリーダー」の開発に着手し、改良を重ね、同ソフトウェアの普及・発展に努めた。このことにより、多くの視覚障害者がパソコンを使ったコミュニケーションを取れるようになり、視覚障害者の社会参加・社会進出を広げた。また、これに刺激を受けた視覚障害者はソフトウェアの開発者等を目指し、彼らへの指導にも尽力した。

技能の紹介

仕事に対する思い

アマチュア無線資格を取得し、一般社会との交流が増え、無線交信記録をタイプライターで記入していましたが、印字確認ができないことが不安でした。晴眼者の仲間がパソコンを使っていると知り、パソコンに興味を持ちました。「パソコン操作を音に変換できれば、視覚障害者にも使えるのではないか」と35歳の時にソフトウエアの開発に着手し、昭和58年12月にパソコン操作の音声出力に成功しました。音声確認による正確な入力ができるようになり、可能性が広がったと感激しました。また、全国の視覚障害者から喜びの声をいただき、とてもうれしかったことを覚えています。その後は同音異義語を判別する仕組み等の改良を重ねています。

仕事に対する思い

名工からのメッセージ

目標を持って努力して、自分でできる喜びを感じてほしいと思います。

この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など

これまでの主な表彰歴

〈大臣表彰〉
・第71回 障害者自立更生等厚生労働大臣表彰 (令和3年12月)

〈知事・行政機関の局長表彰等〉
・石川県知事表彰 自立更生者 (平成29年11月)

〈全国レベルの業界団体表彰等〉
・日本盲人会連合(現・日本視覚障害者団体連合) パイオニア賞 (平成5年5月)

受賞歴