現代の名工Navi

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半導体チップ製造工

井口 憲幸(いぐち のりゆき)

 53歳

就業地: 茨城県

井口 憲幸(いぐち のりゆき)

受賞年度
2024年

所属
ナノブリッジ・セミコンダクター株式会社
小野川技術センター

プロフィール
 子供のころから新しい物やものづくりが好きで、新しい技術・技能を学びたいと思っていたところ、NEC内に技術短大(現在、閉校)があることを知り入学。卒業後、NEC筑波研究所の勤務となった。そこでは、世界初となる半導体の研究・開発を行っており、様々な半導体製造方法、装置の取り扱いを習得した。現在、その経験を活かし、ナノブリッジ・セミコンダクター株式会社にて、ナノブリッジ素子の開発や試作に取り組んでいる。また、今も自らの技術・技能を磨きながら、後進の指導を行っている。

※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。

技能の紹介

 長年にわたり、半導体の微細加工製造技術を活用した研究開発試作品の製造及び新しい集積電子デバイスの製品開発に従事し、特に最近では固体電解質中での電界印加による金属原子移動を利用したナノスケールスイッチの製造に必要な技術の開発に大きく貢献した。
 創意工夫と自己研鑽を通じて技能向上に取り組む姿勢は、技能者の模範といえる。また、これまでに培った加工技術・技能を活かして、ノウハウの伝承や後進の育成に尽力している。

技能の紹介

仕事に対する思い

 半導体製造には、多岐にわたる製造工程があり、それぞれの工程に多様な種類・条件があります。さらにそれを数百以上のステップと組み合わせる必要があります。
 特に、開発段階では条件を探索しつつ作業することになり、これまで培った経験と知識を使って進めていかなければなりません。そのようにして完成した製品が、目的どおりに動作した時は達成感があります。特に、条件が難しい場合や初めて行う工程をやり上げた時は、喜びもひとしおです。
 また、半導体は一人でできるものではなく、チームが一丸となって作り上げるため、互いの得意分野を寄せ合い製品を作り上げていくのは大変ですが、刺激があり楽しみでもあります。

仕事に対する思い

名工からのメッセージ

 半導体製造には新しい技術が導入され続けています。他方、そのような新しい技術とは別に、これまで先人が積み上げてきた技能・知見を勉強し、実践し、それらを吸収して成長できる喜びがあります。
 また、それぞれの分野が深く、一人で全てを行うことはできないので、周りの人との助け合いを大事にされて、お互いに成長していってください。

この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など

 

これまでの主な表彰歴

<大臣表彰>
・文部科学大臣表彰創意工夫功労者賞(平成23年4月)

<知事・行政機関の局長表彰>
・卓越技能者茨城県知事表彰(令和2年11月)

受賞歴