現代の名工Navi
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刺しゅう工
北井 小夜子(きたい さよこ)
67歳
就業地: 千葉県

受賞年度
2024年
所属
立体刺繍Sayoko
プロフィール
子育て中に子供の日用品に刺繍を施しながら独学で勉強し、両面同じデザインとなる「両面立体刺繍(表裏同時に糸を刺し立体的な造形を制作)」技法を考案した。「両面立体刺繍」技法を用いて薄く形状を変えることができる蝶の羽を再現、また、扱うことが非常に難しく刺繍では使用されなかった金とプラチナの糸を使用することで光沢が生まれ、刺繡としてはもとよりジュエリー、インテリアとしても美しく、国内外のコンクール等で賞を受賞、著名な世界的ファッションデザイナーとコラボレーションするなど、創り出される唯一無二の作品は世界的に高く評価されている。
※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。
技能の紹介
表も裏も美しい独自の「両面立体刺繍」を考案する等、立体刺繍における国内第一人者である。その作品は、卓越した技能と優れたデザインにより、刺繍としてはもとよりジュエリーとしても美しく、全国刺繍コンクール最優秀賞、世界最大規模のデザインコンペティションでの受賞等、世界的に高く評価され、国内外の展示会や業界著名人のファッションショー等で広く使われている。
また、自ら講座を開催し、両面立体刺繍の技法を後進に伝えている。

仕事に対する思い
両面立体刺繍は360度どこから見ても刺繍面が見えることが特徴であり、通常の刺繍糸より細く、全て1本取りであり、糸は刺繍糸だけでなく扱いが難しいプラチナ糸、本金糸なども使用することから、使用する糸ごとに加減を工夫し、針の刺し方、糸と布に負担を掛けないように縫うなど根気と繊細な技能が必要となります。
立体両面刺繍は刺繍の概念に囚われず自由に表現ができることから、アクセサリー、ジュエリー、インテリアなどTPOに対応できるアート作品として皆様に評価いただいています。今後も日々創意工夫を重ねて期待に応えられるよう作品作りに取り組んでいきたいと思います。

名工からのメッセージ
好きなことで職に就けるのは一握りの人です。自分しかできないこと、自分だけの新しい世界を見つけ、そこに向かい自信を持ち、惜しまず努力を続け、技能・技術を駆使し、強い意思、遊び心を持ちながら妥協しない唯一無二の製品製作に取り組み精進して欲しいです。
この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など
これまでの主な表彰歴
<知事・行政機関の局長表彰>
・千葉県の卓越した技能者(千葉県の名工)表彰(令和5年12月)
<その他>
・A’DESIGN AWARD & COMPETITION 2022 ジュエリー、アイウェア、時計のデザインカテゴリー アイアン賞(令和4年4月)
・日仏現代美術展 奨励賞(平成29年4月)
・大阪NHKホール 第84回NDKファッションショー 努力賞(平成28年9月)
・第32回ニュークリエイティブ展 経済産業新報社賞(平成28年4月)
・第31回ニュークリエイティブ展 経済産業新報社賞(平成27年2月)
・第26回ニュークリエイティブ展 経済産業新報社賞(平成20年12月)
・ユザワヤ創作大賞展 金賞(平成10年9月)
・ユザワヤ創作大賞展 銅賞(平成6年9月)
・毎日新聞社主催全国刺繍コンクール テクニック賞(平成4年3月)
・毎日新聞社主催全国刺繍コンクール 最優秀賞(平成3年2月)
受賞歴