現代の名工Navi
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染物・仕上工
中條 康隆(なかじょう やすたか)
51歳
就業地: 東京都

受賞年度
2024年
所属
有限会社大松染工場
プロフィール
東京都墨田区八広出身。有限会社大松染工場の代表取締役。京都の染卸問屋で染物の流通・色出し・染工程等を学び約8年修行した後、家業の有限会社大松染工場に入社。現在は絹だけでなく、綿・ポリエステル・麻等の様々な素材にも染める手法を有している。今後も日々、染め技術の向上を目指し、染・柄・色・素材にこだわった着物を染めていきたい。
※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。
技能の紹介
東京の伝統工芸品に指定される「東京染小紋」「江戸更紗」の製造に長年従事し、色合せ・型付け・表面地色しごき染・裏面地色しごき染・蒸し・水洗い・乾燥・地直しまで、全ての工程を一貫して行っている。そのため、様々な素材の染めに関する全般の幅広い知識と高い技能を有しており、「経済産業大臣指定伝統的工芸品東京染小紋伝統工芸士」「東京都江戸更紗伝統工芸士」等を有している。

仕事に対する思い
二代目の父親の名言である「水と空気以外は染めてみせる」という言葉を継承し、「守破離」の考え方を基本として”着物を着る方”のことを思い、毎日染物と向き合っています。何事も成功するには日々考えて失敗を重ね、様々な手法で経験を繰り返しの毎日で現在に至りました。
今となっては弊社しかできない染の技術があり、思いどおりの着物が染め上がった時にはやりがいと達成感を感じます。今後も私が染めた着物を沢山の方に着てほしいと思います。

名工からのメッセージ
東京染小紋は一貫作業で行うため、「色糊の調整→型付け→地色染め→蒸し→水洗い→乾燥干し」と覚える工程が沢山あります。どの工程も機械は一切使わず手作業のため、容易な作業ではありません。それでも”着物を染めたい”という強い気持ちを持って染めています。
「ものづくり」は好きでないと長続きしないと思うので、こうした姿勢を持って頑張ってほしいです。
この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など
これまでの主な表彰歴
<知事・行政機関の局長表彰>
・すみだマイスター(令和2年8月)
・東京都優秀技能者(東京マイスター)(令和3年11月)
<全国レベルの業界団体表彰>
・第72回全国小紋友禅染色競技会 伝統的工芸品産業振興協会賞(令和5年12月)
・第70回全国小紋友禅競技会 中小企業庁長官賞(令和3年12月)
<その他>
・東京の伝統工芸品チャレンジ大賞 優秀賞(平成23年11月)
・第22回関東伝統工芸士会 功労者表彰受賞(令和2年10月)
受賞歴