現代の名工Navi
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電気めっき工
三澤 孝夫(みさわ たかお)
57歳
就業地: 山形県

受賞年度
2023年
所属
スズキハイテック株式会社
プロフィール
山形県生まれの山形県育ち。幼少期から物質の性質や使用する薬品・条件によって色が変化する化学反応に興味があったため、山形県立山形工業高等学校 化学科に進学した。卒業後は自動車部品や電子部品の表面処理を手掛ける現在の会社に入社し、当時の技術部長からめっきの面白さを教わった。めっきは対象物や薬品の種類、濃度など無限に組合せがあり、想定どおりの結果が出たときの達成感から生涯の仕事だと思った。
※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。
技能の紹介
39年間にわたるめっき工としての知見と経験を豊富に有しており、エレクトロニクスに関するめっき技能に卓越している。とりわけ半導体分野・医療分野・自動運転分野及び航空宇宙分野など、今後の社会的なニーズを解決するための最先端のめっき作業に従事し、幅広い産業の発展に著しく貢献した。
また、優れた技能を次世代へ伝承するため、ダイバーシティ経営を理念とする社風の下、日本人社員のみならず、多くの外国人社員、技能実習生の指導に熱心に取り組むなど、後進技能者の育成に邁進している。

仕事に対する思い
めっきは薬品の種類や水溶液の濃度、どのような色にするのか等に加えて、プラスチック、アルミニウム、鉄等の対象物によって薬品の組合せが異なるため、自分が想定したとおりの結果が出たときが楽しさや喜びを感じる瞬間です。また、品質を均一にするためには、常に水溶液の濃度を同じ状態にしなければなりませんので、その技術を確立するのに苦労しました。30代の頃には、半導体の大手企業等の要求に応えるため、「スズ-鉛メッキ」に替わる「スズ-ビスマス合金メッキ」の量産化技術を確立した際は、度重なる失敗も経験しメッキ液の管理など条件を固めるのに苦労した記憶がありますが、非常にやりがいを感じました。
名工からのメッセージ
人から教えられたとおりに仕事をこなしている人間は成長しません。仕事は自分で考えて行動しないと覚えられないし成功しないと思います。なぜうまくできないのか、成功するためには何が足りないのかを自分で考えることが大切だと思っています。時代は変化しています。新しいものに挑戦する意識をもって、何事にも常に最善を尽くすことが重要であると考えています。我こそはと思う方は「電気めっき工」を目指して頑張りましょう。
この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など
これまでの主な表彰歴
〈全国レベルの業界団体表彰等〉
・一般社団法人表面技術協会 技術功労賞 受賞 (令和4年2月)