現代の名工Navi
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木製家具・建具製造工
佐藤 隆洋(さとう たかひろ)
45歳
就業地: 鹿児島県

受賞年度
2023年
所属
佐藤建具・ふすま店
プロフィール
鹿児島県志布志市出身。明治創業の佐藤建具・ふすま店の4代目。幼少の頃から父の働く姿を見て育った。鹿児島県立宮之城高等技術専門校在学中に第36回技能五輪全国大会「家具」職種で金賞を受賞した。技能グランプリでは4大会連続で銀賞を受賞。「出場するたびに新しい発見、刺激がある。」と修業を重ね、第29回技能グランプリ「建具」職種で金賞を受賞。平成29年には、鹿児島県から「さつまの名匠」に第1号として認定。
※年齢・所属はいずれも表彰時のものです。
技能の紹介
手作業での木製家具建具を製作する技能に卓越し、建具技能の中で最も難しい「組子細工」製作の技能に優れ、0.01㎜単位で寸法の誤差をなくし、製作難易度の高い「四方転び」や「塵返し菱組」を高い精度で製作する。技能五輪全国大会家具職種、技能グランプリ建具職種においては、金賞を受賞した。
ものづくりマイスターとして高等学校等で、職業訓練指導員として職業訓練校で技能指導を行い、技能五輪全国大会建具職種の競技委員を務めるなど業界の発展、後進技能者の育成に貢献している。

仕事に対する思い
建具の組子細工は、細い木片を釘を使わず幾何学的な模様の障子や欄間などを組上げていきますが、細い木片を多種多様に組み合わせながら作るので、非常に根気のいる地道な作業です。お客様からの依頼のあったものを、さらに見栄えの良いものにするため、自分と向き合いながら技を磨き、試行錯誤を繰り返し出来上がったものをお客様に卸す時は緊張しますが、お客様の笑顔が一番の力になり、更なる技を鍛えようとする糧となります。

名工からのメッセージ
緻密な手仕事の習得には基礎知識や基本的加工法がとても大切です。また、長い年月がかかり地道な作業が続きます。私は、何度も挫折を味わいましたが、「負けてなるか」という我慢と意地で、今日まで「組子細工製作」に取り組んできました。後進の人には、「夢と希望を持って頑張れば何でもできる。でも、あきためたら何にもできない」ということを伝えたいです。
この技能を学ぶために役立つ訓練機関や習得法など
・技能検定 家具職種/家具職種
・鹿児島県立宮之城高等技術専門校 室内造形科
これまでの主な表彰歴
・鹿児島県知事賞(優秀技能者)表彰 (平成26年1月)
受賞歴
全技連マイスター 令和元年度 認定 建具職種
厚生労働省「ものづくりマイスター」 平成25年 認定 建具職種
技能グランプリ 第29回大会 建具職種 第1位
技能五輪全国大会 第36回大会 家具職種 第1位