職種間連携ものづくりチャレンジ事業
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平成28年度
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職種間連携ものづくりチャレンジ事業とは
○茶道に造詣の深い建築家のコーディネートのもと、建築大工・左官・建具・タイル張り・造園などの職種の連携により組立式の茶室を製作した取組。
◆製作に向けて、全ての職種が参加する全体会議を開催し、職種ごとに建築家との打合せを重ね異業種間の交流を促し、こうした交流により各職種の持つノウハウや技能が洗練されていくという効果が評価された。
◆また、技能振興を目的として開催した「ものづくり・匠の祭典2016」において、外国人を含む一般来場者のPRに活用され、各職種の技能の素晴らしさを伝えることに貢献したことが評価された。
取組の詳細
○茶室概要
・伝統的な8畳広間と壁面を組子で囲んだ革新的な2畳台目小間、2畳の水屋からなる茶室を製作した。
・池に囲まれた茶室を演出するために周辺に青色タイルを配置、導入空間として待合や露地も設けた。
・単年度の取組で終わるのではなく、数年にわたり利用できるように、組立・解体できるものとして製作した。
・裏千家千弦室大宗匠(第15代家元)が庵号「匠創庵」を名づけ、大宗匠の筆による扁額を掲げている。
○参加職種
建築家(設計、コーディネート)、建築大工、左官、建具、表具、タイル張り、造園、江戸小紋、江戸切子
※江戸小紋、江戸切子は製作にたずさわるのではなく、製品などを提供する方法で参加した。
○製作スケジュール
4月:基本構想、5月:基本設計、6月:実施設計、6~7月:製作、8月:事前仮組、組立・展示
※6~7月の製作は、設計図をもとに職種ごとに担当する部分を製作、8月に事前仮組を実施した。
○「ものづくり・匠の技の祭典2016」のテーマ「伝統と革新」にあわせて、次のような技能を結集した。
【建築大工】柱材に刻みを入れ、壁は柱で挟むはめ込み式とするなど、組立て式の骨組みを制作した。
【左官】8畳広間の壁を伝統的な聚楽土で仕上げ、外壁には版築を用いるなど、伝統的な技能を駆使した。
【建具】2畳台目小間の壁を組子で製作、鴨居に特別な細工を施すなど、革新的な試みに取り組んだ。
【表具】障子・襖、掛軸の表装などを制作するなど、茶室のしつらえについて伝統的な技能を披露した。
【タイル張り】周辺の池を青色タイルで表現、モザイク・アートを取り入れるなど革新的な試みに取り組んだ。
○イベントにおける活用
・実際に製作にたずさわった職人が、イベント時にその技能について来場者に説明、技能をPRした。
・展示にとどまることなく、茶室の内部及び周辺で茶道・華道を披露して、日本文化についてもPRした。
・「ものづくり・匠の技の祭典2016」にとどまることなく、同様のイベントで活用して技能をPRしていく。
取組のアピールポイント・特徴・取組の効果
○異なる職種間の連携の推進
これまでのイベントにおいては、それぞれの職種が与えられたブース等でのPRにたずさわるのみで異なる職種間での交流は少なかったが、茶室の製作に複数の職種が連携して取り組み、全体会議や仮組みなどの共同して取り組むことにより、異なる職種間での交流に寄与することとなった。
○自らの技能の再発見
「ものづくり・匠の技の祭典2016」が「伝統と革新」というテーマ設定であったため、これまでの伝統的な茶室にとどまることなく、革新的な試みについてもコーディネートした建築家より様々な提案がなされ、その職種だけでは気が付きにくい新たな技能の見せ方などに気づく機会となった。
○イベントにおける多様なPR
茶室を展示、そこに結集された技能について説明することで、製作にたずさわった職種の技能をPRすることにとどまらず、そこで茶道や華道を行うことにより、日本文化、さらには日本文化に結集される技能(着物=和裁、茶器=陶芸・木工等)についてPRすることを可能とした。
【参考:ものづくり・匠の技の祭典2016(技能振興イベント)】
期間:8月10日~12日(3日間) 会場:東京国際フォーラム 来場者:約3万6千人 大使館関係者も招待・来場
企業・団体の紹介
ものづくり・匠の技の祭典2016実行委員会
ものづくり・匠の技の祭典を開催するために設立された、東京都、東京都職業能力開発協会、東京都技能士会連合会のほか、伝統工芸の関係団体、経済団体などの関連団体で構成する実行委員会(事務局を東京都が務める)。
- 所在地
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〒163-8001
東京都新宿区西新宿 - URL
- http://www.monozukuri-takumi-expo.tokyo/
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