入職促進
ガイドブック

平成29年度

製造業

鍛造(たんぞう)

鍛造(たんぞう)

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金属を叩き、鍛えるその技能は
産業の軸となり、人の暮らしを支えている

鍛造(たんぞう)とは、まさに「金属を鍛えて造る」こと。鍛錬し伸ばしていくことで「靭性」(材質の粘り強さ)を与えながら製品をつくる加工方法で、自動車、電車、飛行機、産業機械、農業機械の部材製造に不可欠な金属加工技術です。新たな産業用ロボット製造のために、高い強度と精度をもったベアリング(軸受)の開発やその供給体制の整備を行うなど、産業技術の進化に柔軟に対応しています。

技能者の紹介

技能者の紹介

タンレイ工業株式会社

桜井さくらい 史弥ふみやさん

(27歳)入社3年目

タンレイ工業株式会社 桜井史弥(さくらい ふみや)さん

入社したきっかけ

入社した
きっかけ

新しい仕事に
全力でチャレンジする姿勢を忘れない。

小さい頃、人見知りだった僕は、よく、親に買ってもらったプラモデルを組み立てて遊んでいました。それがものづくりに興味を持ったきっかけです。専門学校を卒業後、迷わずものづくりの会社に就職。しかし最初の職場は1ヶ月ごとに部署が変わってしまい、一つひとつの技能の習得がじっくりできなかったことなどから、転職を考えるようになりました。たまたま知り合いが勤めていて、勧めてくれたのが当社でした。求人の内容は「旋削(せんさく)」で、旋削の仕事も、鍛造の知識も何もありませんでしたが、やはり、ものづくりの仕事に挑戦したいと思ったんです。当時、僕はまだ23歳。ここでもたくさんのチャンスがあると思いました。また、会社の話を聞いていて、とてもよい職場だと感じたことも大きかったです。

こうして飛び込んだ職場ですが、入社した以上は、一日でも早く仕事を覚え、全力で仕事に挑むという姿勢で働いています。

桜井さんの1日のスケジュール

わたしの仕事

わたしの
仕事

たとえ、どんなに自動化されても、
必要な職人の技がある。

当社の製品製造には、「鍛造」をはじめ多くの工程があります。棒状の金属素材を製品の重量に合わせて切断する「切断工程」。熱した金属を叩いて鍛える「鍛造工程」。内部応力の除去、切削性の改善と焼入性の安定のための「熱処理工程」。製品の幅に合わせて切断する「突切(つっきり)工程」。金属を加工し製品の完成形をつくる「旋削工程」。金属を高温状態から急冷させ、強度の向上、歪み、変形防止のための「焼入・焼戻工程」。砥粒(とりゅう)で工作物の表面を削り、その面を平滑にし、精密に仕上げられる「研削工程」。これらを一貫体制で行い、そのほとんどは機械によって自動化されています。

僕たちの仕事は、ベアリングなどの素材となる金属のセッティングや機械の設定・操作。また、できあがった製品の寸法が合っているか、傷がないかなどの検査も行います。一見、簡単そうに見える仕事ですが、計算に基づいて寸法を導き出し、入力・操作するため、一筋縄ではいきません。多品種の製品を扱う当社では、その分、操作も多くなります。また、いったん材料を機械の中に入れてしまうと、完成まで確認することができないため、操作のミスは大幅なロスになってしまいます。自動化されているとはいえ、鍛えぬかれた職人の腕と目が必要な繊細な仕事なんです。

すぐに仕事を覚えるという気持ちはしっかり持っていたものの、実際はとてもむずかしい仕事でした。最初の厳しい壁を乗り越えることができたのは、旋削の技能について、上司や先輩から丁寧な指導やアドバイスを受けることができたからです。

今では、まず自分で考えてやってみて、解決できないことを上司に相談することを心がけています。

わたしの仕事

今後の目標

今後の目標

一人の技術・技能を
会社を挙げて鍛える。

入社3年目の僕は、今年、技能検定の2級を取得しました。1級の受検資格を得るには、あと数年の実務経験が必要ですが、合格を目指して今から準備をしていきたいですね。社長も社員全員に技能士の取得を奨励していて、そのための教育も徹底しています。どんなに忙しい時期でも、半日、すべての機械を止めて本番通りの操作で練習させてもらえるんです。試験はもちろん無償(会社負担)で受けさせてもらえますし、受かったときにはお祝い金が出ます。そこまでしてもらったら「取得しないといけない」という、プレッシャーもありますね。

技能習熟の速度を上げるために大切にしていることは、何といっても、職場の人間関係です。先輩方と積極的にコミュニケーションを取れば、それだけ学びの機会も増えていきます。

また、仕事面では自分の責任を果たし、全力で取り組みますが、緊張感を常時維持するのは大変なことです。これからさらによい仕事をしていくためにも、オンオフの切り替えをしっかりすることを大切にしています。休日や休み時間には緊張をほどいて、自分の好きなことをして寛いでいます。

今後の目標

先輩からの
メッセージ

「根気強く育てる」ことで
社員それぞれの成長につなげる。

当社は年々、受注数を増やしており、3年後には今の倍の量を見越しています。それに伴って従業員の数も急速に増加。製品クオリティを維持するには、徹底した新人教育が欠かせません。私は各チームのリーダーを育成する立場ですが、リーダー達にいつも言っているのは、「根気強く育てる」ということです。技術・技能を覚えるスピードにも個人差があるのは当然です。下積みの一番長かった部下が、今では信頼の厚いリーダーになっていたりしますよ。初めのころは足踏みをしていても、あるきっかけで急成長することもあります。

社員全体の技能向上は、当社の重要な課題です。また、それと共に重視しているのは、誰にでもきちんとあいさつをするといった基本的なことです。当たり前のようですが、こうした行動が働く気持ちを高め、前向きな姿勢にもつながっていきます。

旋削課 課長 岩野政幸さん

岩野 政幸さん(53歳)

旋削課 課長
入社15年目

タンレイ工業株式会社

代表取締役 髙橋十三夫さん

代表取締役

髙橋 十三夫さん(68歳)

社員に末長く働いてもらうためには、給与面を含めて、一人ひとりの頑張りに対してしっかりと還元し、社員を大切にする会社でなければいけません。そのためには、安定した業績を継続できる経営が必要だと考えます。

採用にあたっては、応募資格に細かな条件はつけません。明るく元気であれば十分です。人は仕事を通して成長していくものですから、若い人たちが荒削りなのは当然です。

その代わりに、社員の技能向上には社を挙げて応援し、いち早く、本物の力を身につけるための教育を行っています。

〒950-3313 新潟県新潟市北区太田甲104番地1
TEL 025-387-1050
http://www.tanray.co.jp

タンレイ工業株式会社は、新潟県新潟市北区にある老舗鍛造メーカー。自社開発のローリング鍛造という製造法を取り入れ、主にベアリングや新幹線のモーター部品などの製造が事業の主軸になっています。リング鍛造から熱処理、旋削、焼入・焼戻、研削、組立までを一貫生産することで、高品質な製品の短納期化を実現。さらに2017年8月には、自社敷地内に産業ロボット用ベアリング部品の生産工場を新設し、生産能力の50%増強を図るなど、時代が求める工業製品の部品製造にいち早く取り組んでいます。

タンレイ工業株式会社

※ 所属・役職・年齢・入社年数は取材当時のものです。