自らの手で
空間のイメージを演出する

大学では彫刻を学んでいましたが、卒業後にどういった道に進むか、はっきりとは思い浮かべていませんでした。いよいよ就職活動を始める時期になったとき、手に職をつけて、ものづくりの達成感を味わえる仕事がいいなと思いました。もともと建設業界は見ていなかったのですが、合同説明会で今の会社の話を聞く機会がありました。そこで、「空間を彩って演出する」という塗装の仕事に興味を持ったんです。家に帰ってウェブサイトを見たところ、女性職人がたくさん活躍している姿が載っていたので、現場見学に参加することにしました。

正直、“現場”という言葉に対して、あまりよいイメージを持っていませんでした。でも、実際に行ってみると、更衣室やトイレを含め、想像よりキレイで快適な環境だったんです。「ここなら働きやすそうだな」と安心して、入社を決めました。

まずは、今の仕事を一人前にできるようになりたいですね。今は、分からないことがあっても、集中している先輩を見ると、どうしても気後れしてしまいがち。「たくさん聞いて成長して、あとで恩返しするんだ」くらいの気持ちでいるよう心がけています。先輩たちは「分からない時は、どんどん質問して」と言ってくれますし、私が困っている様子に気づいてくれる方もいます。自分が教える立場になったときは、そういう頼りがいのある先輩になりたいですね。

これから入社する人たちに伝えたいことは、「空間に彩りを与える」この仕事の楽しさです。作業を終え塗装が新しくなると、がらっと印象が変わって、まったく新しい空間に生まれ変わるんです。その達成感を、未来の後輩たちにも味わってほしいですね。

もう一つは、男女問わず、働き続けられる職人の世界があるということ。当社でも、出産・育児と仕事を両立している先輩がたくさんいます。興味のある仕事を見つけたら、イメージにとらわれずに、まずはアプローチしてもらえたらと思います。