平成30年度
製造業
金属ばね製造
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多種多様なばねを造り
日本の製造業を支える
日本が世界に誇る高性能の自動車や家電製品には、多種多様な金属ばねが使用されています。それらは、金属ばね製造技能士が持つ高い技能によって作られています。
技能者の紹介
技能者の紹介
中央発条工業株式会社
河津 一廣さん
(27歳)入社9年目
入社したきっかけ
入社した
きっかけ
自動車に関係する
ものづくりがしたかった
小さい頃から自動車に興味を持っていたので、ものづくりが学べる工業高校に進学しました。就職活動の際、地元の企業を探していたところ、当社が自動車に使われている金属ばねの設計から組付けまで、一貫して行っていることを知り、「おもしろそうだな」と思って応募しました。
私の仕事
私の仕事
自分が関わった製品を見つけると
仕事のやりがいを感じる
入社後、およそ3か月にわたる研修の間、様々な仕事を体験した上で配属が決まりました。自分はずっと金型のメンテナンスを担当しています。ただし、金属ばねの金型は1万種類以上あり、一つ一つメンテナンスの仕方も違いますので、1年や2年で覚えられるものではありません。今年で9年目になりますが、まだ勉強することがたくさんあります。それでも、自分がメンテナンスを担当した製品が自動車などに使われているのを見ると、この仕事のやりがいを感じます。
今後の目標
今後の目標
自分の仕事に満足できて
安心して任されるようになりたい
大型の金型については、ようやくメンテナンスを任されるようになっていたのですが、去年から小型の金型を担当するようになって、より繊細な技術が必要となりました。わからないことは、自分より長く担当している後輩に聞くこともあります。まだまだ覚えることがたくさんありますが、いずれは自分自身が満足できるようになって、上司から「任せても安心」と思われるようになりたいです。
先輩からの
メッセージ
イメージ通りに製品ができた時は、大きな満足感が得られる
金属ばねには、大きく分けて線ばねと薄板ばねの2種類があります。私は、その両方の1級技能士資格を取り、去年、優良ばね製造技能者の表彰も受けました。
私が担当している仕事は、金属ばねを作るのに必要な金型の設計です。例えば、全く新しい金属ばねの注文が来たとします。すると、製品の設計図をもとに、CADを使ってその製品をプレスする金型を設計するのです。その中で難しい点は、同じ材質であっても、金型の形状によって曲がり具合が微妙に変わってしまったりすることです。ですから、完成後の微妙な曲がり具合などをイメージして、金型を設計しなければなりません。失敗を踏まえて何度もトライして作った金型から、イメージ通りに製品ができた時には、大きな満足感や達成感が得られます。ものづくりの奥深さや楽しさを感じられる仕事ですので、後輩たちにもぜひチャレンジしてほしいと思います。
中央発条工業株式会社
安心して働ける会社で
仕事のおもしろさを感じてほしい
当社は、有給休暇取得率、月平均残業時間、3年内離職率などが、全国平均に比べてはるかに良く、採用の際には、その数字を具体的に示すことで、安心して働ける会社であることをアピールしています。また、技能士の育成にも力を入れており、私自身が金属ばね製造技能検定の九州地区主席検定委員を務めるとともに、当社がその試験会場にもなっています。そして、社員が技能検定を受検する際には、練習する場を提供するなど、会社として全面的に支援をしています。
私は、サービス残業などによる労働被害のニュースが多い中で、若者たちの会社に対する見方が、労働環境にばかりに注目しがちで、仕事のおもしろさにはあまり注目していないと感じています。ワークライフバランスだけを考えるのではなく、仕事のおもしろさ、やりがいにも注目してほしいと思います。
当社では、安心して働ける環境の中で、金属ばねという非常に多種多様で奥が深いものづくりができます。業界をリードする立場として、これからもチャレンジ精神のある若者たちを応援していきたいと考えています。
〒877-8501 大分県日田市新治町503
TEL:0973-22-1112
http://www.chksp.co.jp/
中央発条工業は、2018 年に創立70 周年を迎えた老舗の会社です。創業時からのトップポリシー「良い品を(Quality)・ムダなく(Cost)・早く需要家へ(Delivery)」を掲げ、様々な製品に必要な金属ばね、金属プレス部品を製造しています。高い技術力に支えられた高品質の製品は、日本を代表する自動車メーカー、電機メーカー、住宅メーカーの要望に応えています。
※ 所属・役職・年齢・入社年数は取材当時のものです。