平成30年度
建設業
石材施工
! …
石から形を創造し
人々の想いに応える
石を加工して、灯篭・墓石・記念碑・玄関石貼りなど、様々な造形物を創りだす石材施工技能士。職人が想いを込めて創る一つ一つの製品には新たな命が吹き込まれ、特別な物となって、人々の想いに応えている。
技能者の紹介
技能者の紹介
石嶽石工業有限会社
楠名 康輔さん
(19歳)入社1年目
入社したきっかけ
入社した
きっかけ
父の仕事を受け継いで
一人前になろうと思った
私の職場は、もともとは祖父が創業した石材加工会社です。現在、父が親方をしているのですが、どんな仕事をしているのかは良く知りませんでした。高校3年の夏、ずっと打ち込んでいた野球部を引退して顧問の先生に就職を相談した時、父の会社を勧められたことがきっかけで、「石屋で一人前になろう」と入社を決めました。
私の仕事
私の仕事
自分が関わった製品が
ずっと世の中に残る喜びがある
入社する前は、石材の加工作業が中心になるのだろうと思っていましたが、実際には、現場に行って墓石や玄関石貼りなどの石製品の設置作業が多いことに驚きました。まだ仕事を始めて半年なので、道具を運んだり、作業の準備などをしながら、先輩たちの仕事を見て覚えています。そんな中でも、製品の設置を終えてお客様が喜んでいる顔を見ると、自分が関わった製品がこれからずっと世の中に残っていくことを実感できて、うれしく誇らしい気持ちになります。
今後の目標
今後の目標
父親を目標に
自分らしさを出していきたい
会社の先輩達は、みんな実家が石材加工業をやっていて、5年間の研修を終えたら地元に帰って家業を継いでいます。その点、自分の場合はこの会社が実家ですので、将来は、自分がこの会社を父親から引き継いで、日本の石材三大産地のひとつである岡崎の石材産業を守っていこうと考えています。
職人としての目標は父親ですが、あせらず、気負わず、成長していく中で、自分らしさを出していければいいと思っています。
先輩からの
メッセージ
教えられるのを待つのではなく、先輩の仕事を見て考えてほしい
私の実家は熊本県で家族経営の石材加工店を営んでいます。5年前にこの会社に修行のためにやって来ました。今は研修の最終年度で、来年には熊本に帰ることになっています。実家では、限られた種類の製品しか注文を受けることがないため、この会社にいる間に様々な製品が作れるようになりたいと頑張ってきました。ここでは週に1日、研修生に練習の日を設けてくれていますので、通常の業務では経験できない作業に挑戦しています。
後輩に対しては、先輩や親方から教えられるのを待っているのではなくて、先輩の仕事をしっかり見ていてほしいと思います。例えば、道具の使い方などは、先輩が道具を使っている様子を良く見て、自分で考えた上で、それでもわからない場合には、先輩に聞くといいでしょう。何も考えないで安易に先輩に聞いても、結局は自分の身に付かないと思います。
石嶽石工業有限会社
想いのこもったものづくりができ、達成感がある楽しい仕事
岡崎市の石材加工業は、岡崎城を築城して以来、約500年もの歴史があり、今でも石の都として全国的に有名です。私も幼い頃から石の工場で遊び、将来は日本一の石職人になりたいという夢を持って、父が創業したこの会社に就職しました。
当社では、父の代から全国の石材加工店の子弟を研修生として受け入れてきました。現在も毎年1名ずつ、研修生を寮で預かって5年間の研修を行い、ひと通りの石材加工作業ができるように育てています。
この仕事は、石が相手なので重労働ではありますが、お墓にしろ灯籠にしろ、ひとつひとつにお客様と心が通えるものを作れることがやりがいです。石製品は生活必需品ではありませんが、それでも欲しいと言われるのは、お客様に想いがあるからです。職人がその想いをくみ取り、持てる技術と想いで石を形にします。ですから、妥協した仕事は絶対に許されません。職人がお客様の想いをかなえてあげた時、「ありがとう」と感謝され、ずっと後世に残りますので、達成感のある楽しい仕事です。興味のある人は、ぜひ一度体験してみてほしいと思います。
〒444-3167 愛知県岡崎市米河内町梨形35-2
TEL:0564-46-3614
http://www.ishiya-ishitake.jp
「石の相談所いしたけ」では、創業以来どんな石製品にも対応できるよう、「作ること」(製造加工)を強みに日々、石都・岡崎での伝統の技を守りつつ、新しい技法を生かした技術の追求をしてきました。お客様の要望に想像力を働かせるとともに、多様化するニーズにも応えられるよう、切削・加工・施工まで一貫生産を行い、資格を持った熟練の技術者(職人)が思いを込めて製品を提供しています。
※ 所属・役職・年齢・入社年数は取材当時のものです。